「中学受験を始めたら、習い事は辞めたほうがいいの?」
「塾の宿題だけでも大変なのに、スポーツやピアノまで続けられる?」
中学受験と習い事の両立に悩む保護者は少なくありません。
特に共働き家庭では、勉強時間だけでなく、塾や習い事の送迎、夕食、下の子のお世話まで考える必要があります。
予定を詰め込みすぎると、睡眠不足や宿題の未消化、親子げんかにつながります。
一方、受験を理由に好きな習い事を急に辞めさせると、子どもの息抜きや自信を持てる場所まで失うかもしれません。
結論からいうと、中学受験を始めても、習い事をすぐに辞める必要はありません。
子どもの気持ち、睡眠、塾の復習、体調、家庭の負担を確認し、その結果に応じて続け方を調整することが大切です。
わが家では、小4の長女が週3回塾に通いながら、6歳の次女と一緒に週1回の体操教室へ通っています。
この記事では、中学受験中も習い事を続けるメリット・デメリット、辞めるか判断する基準、学年別の対策を解説します。
読み終えるころには、周囲の家庭に流されず、わが子とわが家に合う両立方法を判断できるようになります。
結論:習い事はすぐ辞めず、生活への影響を見て判断する

中学受験と習い事を両立できるかは、習い事の種類や回数だけでは決まりません。
本人が楽しんでいても、睡眠不足や復習の未消化が続いているなら、続け方の見直しが必要です。
反対に、塾へ通い始めても生活に大きな無理がなく、本人も続けたいなら、急いで辞める必要はありません。
まずは1週間の予定を書き出し、睡眠、学習、体調、家庭生活が無理なく回っているかを確認しましょう。
共働き家庭で塾週3回と体操教室を両立している体験談

わが家には、9歳の長女、6歳の次女、3歳の長男がいます。
長女は小4から週3回塾に通い、中高一貫校を目指しています。
習い事は、次女と一緒に週1回の体操教室を続けています。
体操教室は週1回で予定を調整しやすく、現在のところ睡眠や塾の復習に大きな影響が出ていないので続けています。
わが家では、すべての予定を完璧にこなそうとしていません。
夫婦の役割と、その日に優先する課題を決めることで両立しています。
中学受験と習い事を両立しやすい条件
塾選ジャーナルが2025年11月に、子どもを持つ保護者100名を対象として実施した調査(塾選ジャーナル調べ「中学受験についての調査」)では、新小4時点で77%の家庭が学習塾以外の習い事をしていました。
受験まで習い事を一つも辞めなかった家庭も30%あります。
中学受験を始めたからといって、全員がすぐに習い事を辞めるわけではありません。
ただし、この調査はインターネットによる任意回答です。
両立できるかどうかは、通塾日数、習い事の負担、志望校、子どもの体力によって異なります。

両立しやすい習い事の特徴
中学受験と両立しやすいのは、次のような習い事です。
- 週1回程度で活動が完結する
- 欠席時に振り替えられる
- 自宅練習の量を調整できる
- 受験期に休会できる
- 試合や発表会への参加を選べる
- 先生が中学受験に理解を示してくれる
レッスン時間だけでなく、移動、着替え、準備、自宅練習まで含めて考えることが大切です。
週1回でも、往復に時間がかかったり、毎日の練習が必要だったりすれば、家庭学習を圧迫する可能性があります。
両立が難しくなりやすい習い事の特徴
次のような習い事は、塾の予定が増えたときに調整が必要です。
- 週末に試合や遠征が多い
- 発表会前に練習量が増える
- 欠席や振替ができない
- 自宅で毎日長時間の練習が必要
- 帰宅時間が遅くなる
- 選手コースなど高い目標を求められる
習い事そのものを辞めなくても、受験期間だけ目標を調整できる場合があります。
大会や発表会への参加を減らす、選手コースから一般コースへ変更するなど、続け方を変えられないか先生へ相談しましょう。
中学受験中も習い事を続けるメリット

勉強以外で自信を持てる
中学受験では、テストの点数やクラス分けによって落ち込むことがあります。
そのとき、スポーツや音楽などで自分の成長を感じられる場所があると、気持ちを切り替えやすくなります。
習い事は、偏差値とは異なる基準で子どもを認めてもらえる場所です。
勉強から離れる時間になる
長時間机に向かっても、集中力が続くとは限りません。
体を動かしたり、音楽に集中したりする時間が、受験勉強から一度離れるきっかけになります。
ただし、習い事の後に疲れ切り、宿題や睡眠に影響しているなら、気分転換ではなく負担になっています。
帰宅直後だけでなく、翌朝の様子まで確認しましょう。
受験後にも残る力を育てられる
習い事で身につけた体力、継続力、礼儀、協調性は、入試後にも残ります。
中学受験の合格だけをゴールにすると、すべての時間を勉強に使いたくなるかもしれません。
しかし、子どもの成長は受験後も続きます。
本人にとって大切な習い事なら、完全に辞める前に、負担を減らして続ける方法を検討しましょう。
習い事を続けるデメリットと見直しサイン

睡眠時間が削られる
最も避けたいのは、習い事を続けるために睡眠時間を削ることです。
次の状態が続く場合は、予定を見直しましょう。
- 朝、なかなか起きられない
- 食欲が落ちている
- 以前より機嫌が悪い
- 週末に長時間寝ている
- 塾や学校で眠そうにしている
毎晩のように就寝時間が遅くなるなら、子どもの頑張りではなく、予定の組み方に無理があります。
塾の復習が回らない
習い事の後に塾の宿題を詰め込むと、問題を解くだけで終わり、間違い直しが後回しになります。
中学受験では、宿題をすべて終えることより、重要な問題を理解することが大切です。
習い事のある日は計算と漢字だけにするなど、家庭学習の最低ラインを決めておきましょう。
親の送迎負担が大きくなる
子どもが元気でも、親の送迎や家事が回らなくなる場合があります。
送迎のために夕食が遅れる、下の子の就寝時間が崩れる、片方の親だけが仕事を調整している状態は、長く続きません。
「子どもが続けられるか」だけでなく、「家族が半年後も続けられるか」を確認しましょう。
習い事を辞めるか判断する5つの基準
習い事を辞めるか迷ったら、成績だけで決めず、次の5項目を確認しましょう。
| 判断基準 | 続けやすい状態 | 見直したい状態 |
|---|---|---|
| 本人の気持ち | 習い事を楽しみにしている | 行く前に嫌がる、やる気が低下している |
| 睡眠 | 朝すっきり起きられる | 夜更かしや寝不足が続いている |
| 学習 | 塾の復習時間を確保できる | 宿題や間違い直しが常に残っている |
| 体調 | 元気に学校や塾へ通えている | 疲労、食欲低下、体調不良が増えている |
| 家庭の負担 | 送迎や家事を無理なく分担できる | 一人の親に負担が集中している |
一つ当てはまっただけで、すぐに辞める必要はありません。
特定の曜日だけ負担が大きいのか、生活全体が崩れているのかを確認します。
判断結果に応じて対応を選ぶ
5つの基準を確認したら、家庭の状態に合わせて対応を選びます。
| 対応 | 向いている状態 | 具体的な方法 |
|---|---|---|
| 続ける | 睡眠、学習、体調、家庭生活に問題がない | 現状を維持し、月に一度見直す |
| 減らす | 特定の曜日だけ疲労や宿題残りがある | 週2回を週1回にする、試合や発表会を減らす |
| 休む | 睡眠、学習、体調、家庭負担が複数崩れている | 期限を決めて休会し、受験後の再開を検討する |
習い事を辞めれば、必ず成績が上がるわけではありません。
まずは1か月だけ回数を減らし、睡眠、塾の復習、子どもの様子が改善するか確認しましょう。
回数を減らしても生活が回らない場合は、一時的な休会を検討します。それでも改善が難しく、本人も継続を望んでいない場合に、退会を考えるのが自然な順番です。
学年別|中学受験の習い事はいつまで続ける?

小学3年生までは生活習慣を優先する
小3までは、習い事を減らすより、家庭学習の習慣を整えることを優先します。
決まった時間に学校の宿題を始める、朝に計算問題を10分解くなど、短時間でも毎日机に向かう習慣を作りましょう。
小学4年生は週の予定を固定する
小4は、本格的な通塾が始まる家庭が多い時期です。
まだ習い事と両立しやすいため、急いで辞める必要はありません。
塾、習い事、学校の宿題を入れても、予定のない平日や休息日を残せるか確認してください。
小4のうちに、忙しい日の最低限の課題や夫婦の役割分担を決めておくと、小5以降も対応しやすくなります。
小学5年生は回数と目標を見直す
小5になると、塾の授業や宿題が増え、学習内容も難しくなりやすい時期です。
それまで両立できていた家庭でも、睡眠不足や復習の未消化が表れることがあります。
春、夏休み前、後期の開始前など、区切りごとに習い事の回数を確認しましょう。
続ける場合も、週2回を週1回にする、発表会や試合を減らすなど、目標を調整する方法があります。
小学6年生は一時休止も検討する
小6では、模試、志望校別特訓、過去問演習が増えます。
特に夏以降は週末の予定が重なりやすいため、もう一度見直す必要があります。
ただし、小6になったら必ず習い事を辞めるわけではありません。
習い事が子どもの気分転換になっているなら、月1回に減らしたり、受験直前だけ休会したりする方法もあります。
習い事別の両立ポイント

体操・水泳などの個人スポーツ
体操や水泳は、週1回で活動が完結し、振替や休会ができる教室なら、比較的予定を調整しやすいでしょう。
ただし、選手コースや大会前の追加練習がある場合は、通常のクラスとは負担が異なります。
レッスン翌日に疲れが残っていないか、塾の宿題や睡眠に影響していないかを確認してください。
サッカー・野球などのチームスポーツ
チームスポーツは、通常練習だけでなく、試合や遠征の負担も考える必要があります。
週末の予定が毎週埋まる場合は、参加方法を指導者へ相談しましょう。
チームの方針によっては、平日の自主練習を減らしたり、参加日を調整したりできる場合があります。
ピアノ・バレエなど自宅練習が必要な習い事
通常のレッスンは週1回でも、自宅練習が毎日必要な場合があります。
発表会前に練習量が増える習い事は、塾の模試や季節講習と重ならないか、年間予定を早めに確認しましょう。
受験年度だけ発表会への参加を見送る、自宅練習を短くするなどの調整が考えられます。
子どもが習い事を辞めたくないときの話し合い方
子どもが辞めたくないと言ったときは、親だけで結論を出さないことが大切です。
まず、習い事の何が好きなのかを聞きましょう。
友達に会えること、上達すること、体を動かすことなど、続けたい理由によって調整方法が変わります。
そのうえで、現状を一緒に確認します。
- 習い事がある日は何時に寝ているか
- 塾の宿題や解き直しが残っていないか
- 疲れや体調不良が増えていないか
- 回数を減らせば続けられそうか
「受験をするなら辞めなさい」という二択にしないようにしましょう。
休会する場合は、受験後に再開できるか教室へ確認し、再開を検討する時期も子どもと共有しておくと納得しやすくなります。
共働き家庭が両立するための5ステップ

1.1週間の予定を書き出す
学校、塾、習い事、移動、食事、入浴、就寝まで記入します。
空いている時間へ予定を入れるのではなく、就寝時間を先に確保することがポイントです。
2.家庭学習の最低ラインを決める
毎日すべてを終わらせようとすると続きません。
計算10分、漢字、間違えた問題を2問だけなど、忙しい日にもできる課題を決めます。
3.夫婦の役割を分ける
勉強を見る人だけが中学受験を支えているわけではありません。
送迎、食事、下の子のお世話、教材整理も重要な役割です。
週ごとに予定を共有し、どちらか一方へ負担が集中しないようにしましょう。
4.塾と習い事の先生に相談する
塾には、宿題の優先順位を確認します。
習い事の先生には、中学受験を予定していることを伝え、振替、回数変更、休会ができるか相談しましょう。
5.月に一度、本人と見直す
子どもの気持ちや体力は変化します。
一度決めた予定を固定せず、月に一度は「楽しいか」「疲れていないか」「回数を減らしたいか」を確認しましょう。
FAQ
- 小6まで習い事を続けても大丈夫ですか?
- 本人が楽しんでおり、睡眠と復習時間を確保できているなら、小6まで続けることも可能です。
ただし、夏以降は模試や志望校別特訓が増えます。週1回から月1回へ減らす、受験直前だけ休むなど、負担に合わせて調整しましょう。
- 習い事を辞めれば成績は上がりますか?
- 送迎や家庭全体の生活リズムに無理がなければ続けられます。
受験生だけを優先しすぎず、ほかのきょうだいの気持ちや予定も確認しましょう。
- 習い事の先生にはいつ受験予定を伝えるべきですか?
- 塾の日数が増える前や、発表会・大会の予定を決める前に伝えるのがおすすめです。
早めに相談すると、回数変更、振替、休会などを提案してもらえる場合があります。
まとめ:まず1週間の予定を書き出そう
中学受験を始めても、習い事をすぐに辞める必要はありません。
睡眠、塾の復習、子どもの体調、家族の負担を確認し、今の続け方に無理がないか判断しましょう。
今日すぐに、辞めるかどうかを決めなくても構いません。
まず、学校・塾・習い事・移動・食事・入浴・就寝を、1週間の予定表に書き出してみてください。
一部だけ負担が大きいなら、回数や参加方法を調整します。
複数の項目が崩れているなら、期限を決めて休む方法も検討しましょう。
周囲の家庭と同じ時期に辞める必要はありません。子どもと家族が無理なく続けられるペースを探すことが、中学受験と習い事を両立する第一歩です。


